第五章・「載」

 五章は印文中央・五文字・木火土金水にあたり、本書[寶]九章の
中央・中天に星座する五章です。
 この五章を「天」「地」「人」「太極」[寶]と符号づけし、全てをまとめて
「一」爻とみなします。即ち、全「九」章の中央[寶]の「五」章の中天「一」
爻に配当いたしました。さすれば本書の爻は64卦と易す。この章は「木」
「火」「土」「金」「水」に当たる5項を配当し印文中央の五爻の配当を考慮
したのですが、本書7章「七曜」五星にその項目を譲ることにいたしました。
 本書は完璧には遥か至らず、登龍の門前です。
 天寶元年4月、玄宗皇帝は、「玄元皇帝廟」神噐奉納式典を執り行ない神
降之樂である。「混成之樂」・送神之樂の「太一之樂」二曲を奉納したといいま
す。(旧唐書・文献13/巻28音楽)
 まさに天[寶]元年は、有史以来、史上はじめて”太極”を具現した神噐[寶]が
完成した記念すべき「載」です。
 本書は献樂二曲にかわり、中央・五章・北極星が輝く・登龍の門前に進み、
恐れ多くも平成承禎を拝命した愚者が詠みし『アポロ賛歌』と『和漢太極歌』を
謹んで奉ずるものです。

   『アポロ賛歌』

守護神「白澤」・・・神秘の威容と、
今にも天空を駆ける力感と迫力。
歴史の波濤を越えた王者の威厳。
眼光は邪気や悪鬼を祓い、万感を秘めて悠久の歴史、
その変遷を静かに観すえている。
台座の聖山に”神仙降臨”を告げる風雲と、
嵌入の天を裂く雷
陶白、”天・地・人”陶妙の極である。
不滅の印文は”天刻”の神知なり。
「陰陽五行」相生相剋”炎の奇跡”は、
天地開闢”太極”の具現なり・
[寶]は”道”「方円の噐」である。

無名の「陶工集団」・幻の「篆刻師」・大宗師「司馬承禎」に捧げる。
                       平成9年9月15日  平成承禎



 「和漢太極歌」