第3章4 印台寸法と洛陽



 『周礼』の「大司徒」の条に、“土圭の法”とあります。

 『大漢和』に「圭」は玉の一種で諸侯を封ずる“信印”、また容量の一単位とあります。

 『劇場都市』(文献16・207頁)によれば、“圭により夏至の日に南中した太陽によ

って落とす影が「一尺五寸」であれば、その地点を「地中」とする”とあります。

 “地中”は天地の合う所、王の国都を建てるべき世界の中心であります。『大漢和』に地

中は四方(天下)の中央、洛邑とあります。

 洛邑とは、周の武王が東都とした洛陽のことです。

 天印「寶」の印台の寸法は、地中の十分の一“一寸五分”です。

 京は洛陽の別称、都へ上ることは上洛です。

 「王者は必ず土中(地中)に即く」(『白虎通』京師)

 「寶」が東都・東京・洛陽に安置されるべき道理がここにも有ります。