紐の獅子の色は、「天」に配当される「白」の
色であります。この白い獅子は、中国では古来よ
り「白澤」と呼ぶ神獣を表します。又、神仙であ
り道教の開祖でもある「老子」を象徴する色です。
改めて全体を見ると、白の色を基調とし「天」「地」
「人」をイメージさせる微妙な三色で焼き上げた神噐
です。
これは皇帝が希求した永遠の命、不老不死、神仙の
願いを三彩の至玉の色に託し焼き上げたのです。
また「地」にあたる、印面が伝説の「黄帝」象徴の
黄色であることは、当然序章「黄帝」で述べた通り、
黄帝が天上界より地上に降臨したことを示し、制作を
命じた時の皇帝が、黄帝の再来、有徳の帝王であるこ
とを天下万民に宣言したと思われます。
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