大阪市立東洋陶磁美術館館長

伊藤郁太郎殿

冠省

秋は瞬く間です

この世に生をうけ、選ばれし人間には、それを受けてゆかねばならぬ定めがあります

「寶」との戦いは、1300年の歴史の彼方から放たれた、勅令の矢文、天命宿命であり

ました。

果てしない道を歩んで、天山の頂きで伊藤館長とお会いすることができました

必然の出会い、定めで御座います

館長も故安宅会長と出会い、幾山川を越えられ、陶磁器“審美の世界”の最高峰に席を置

かれます

先般お会いした時、私の下手な説明よりも、相対した神獣「白澤」が館長に、無言で全て

を語ったと確信いたしております

故・安宅会長ならば、この世界遺産とも云うべき神噐「寶」を、全てのコレクションの、“玉

座”に迎えた筈です

この漢文化の至宝、神噐「寶」は、個人が所蔵したり、金銭で売買する美術品で無いこと

は明らかであります

「寶」に対し永年不動のご支持を賜る、京都藤井有鄰館・藤井善三郎館長に、無償にて寄

贈する旨を申し上げましたが、当館では、年間の開館日が少なく、世界遺産とも云うべき

「寶」の展示館としては相応しく無く、公的美術館が相応しいとのお言葉で、謝辞を添え

て、丁重に辞退されました

私として藤井有鄰館以外、日本中の美術館を見渡して、貴館・東洋陶磁美術館が最も相応

しいと考えております(他に伊藤館長の推挙する美術館があれば従います)

新旧「寶」本、そして「寶」のHP等全て、お目通し戴いているとの事で御座います。

既に陶磁器か否か、そして歴史の大本、大脈は「三学会」を完全踏破して全て終えており

ます

神噐「寶」は完全無欠の「神」と道教の「太極」宇宙を創造した“完璧”であります

神噐「寶」は完全無欠ゆえに、「寶」そのものが開扉したのであります

それでもまだ、不明な点があるとするなら、それは私の不明であり、質問者の不明であり

ます

神噐・太極「寶」は、東洋陶磁器文化、4000年の「極」「一」であり漢大宇宙の北極星

であります。!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

まさにこの太極「寶」は、約1300年前、老子・荘子・孔子・釈迦をも超えたと歴史の

幽玄で微笑む大宗師・司馬承禎が進言し、玄宗皇帝が自らの手で唐朝の宗廟「玄元皇帝廟」

に奉納した“神噐”です

そしてこれこそ道教伝説、目も眩む“光の文字”で書かれてあったと伝わる“天書”であ

り、老子5000言、第八・四十章から創造された幻の器“方円の器”であります

無論これが日本最大の『大漢和辞典』に載る、紛れも無い「寶」です

重ねて、「寶」は北京・台湾両故宮の全ての美術工芸品の頂点に輝く、中国4000年ナン

バーワン“世界の至宝”であります

!!!!!!!!!!!!!!!!!!

日本の国体は今まさに危機的状況下にあります

二度の総理大臣の途中放棄、そして社保庁や一連の食品偽装事件などを見るまでも無く、

日本のあらゆるトップリーダー層の覚悟なき脆弱化です

自殺者は毎年3万人以上、親子・夫婦が殺し合い、そして無差別殺人の頻発です

希望を喪失した世情、まさに世紀末、混沌の世相であります

店頭の商品だけでなく人間も似非者の横行であります

そんな平成の御世に神噐「寶」は降臨したのであります。

この世界遺産とも云うべき漢文化の至宝発見が、日本発で漢文化圏に発信されることは後

世、政治的にも文化的にも計り知れない“国益”をもたらすと確信致しております

私は神噐「寶」降臨に深い深い“歴史的意義”を感得しているのであります

また云うまでも無く、歴史研究に身を置かれる先学各位の研究書は諸先生方の命とも言う

べき宝であります

漢文化研究者は日本のみならず世界においでます

漢文化の歴史を根底から覆す「寶」発見をお知らせするは、選ばれた人の歴史への責務で

あります

以上のような次第にて、大阪市立東洋陶磁美術館に寄贈いたしますので、宜しくお取り計

らい願います

先般、梅田界隈を散策し、行き交う人のあまりの精気の無さに大阪経済の地盤沈下の深刻

さが観えるようでした

その大阪より、世界に向けて世紀の大ニュースが発信されれば、私の約17年の労も報わ

れます

また絶筆を賜った故・草柳大蔵先生、吉野裕子博士・黒川総三先生・藤井善三郎館長・野

口徹郎名誉教授各位も固唾を飲んでお待ちかねの筈です

漢文化の歴史の“最後の扉”伊藤館長の手で“開錠”願います

以上白州で、ご沙汰をお待ち申しております。

多忙を極める館長に手続き等、お手数をおかけする事、申し訳御座いません

朝晩の冷え込み厳しく、一入のご自愛切にお祈り申しております

                                      敬白

平成20928日