第九章(五) 『中国政府動く』
千葉成徳大学講師王敏先生の働きにより、陳健駐日大使の指示により、故宮博物院館長より、
2度のファックス、そして最終公式鑑定書が届く
全文を以下に掲載する
●公式鑑定書
●上記鑑定は、残念ながら「寶」が「自然石」で、しかも清代の印鑑との鑑定です
お届けした写真だけでの、鑑定で非常に無理があります
大使館は政府の出先機関です
その大使の指示によるものです
高岡美術館・館長にこの事を話すと、「直接現物も手にしないで公式鑑定書を出すなど、
日本では考えられない事です」との談話でした
いずれにしても、厚さ47mm×70×70mmの空洞の無い、しかも一ミリの誤差の無い
焼き物など有りえない!!!!!!その前提での時代判定でしょう
蓑館長と同じように、焼き物の研究が深い人程、陥るエア・ポケットです
中国文化大革命で、道教研究者の多くが、台湾などに脱出したと聞いております
道教は破壊の対象でした。
残念な鑑定結果です
王敏先生は中国全土の大学から選抜された2人の先生の内のお一人です。
文系では初めて公費で来日された中国若手ナンバーワンの才女です
王先生は、私の「寶」本に驚きの声を上げられました
私の「寶」本の大本・大脈に異論反論を見い出せなく、大使館の文化部係員に説明なされた
のです
実際には陶磁器の鑑定は国内で既に終えていたのです
序章と重複しますが以下に今一度整理いたしておきます
●日本国内の陶磁器鑑定
@富山県中央研究所、研究員3名全員 99、9% 陶磁器と判定 最終破壊検査しか無い A石川県寺井町九谷焼研究所 所長・技術者2名 99、9% 陶磁器と判定 比重分析で成分はある程度わかる B富山県小矢部市 西田文兆堂社長 焼成不可能、中国政府に返還すべき品 陶磁器 D出光美術館長谷部樂爾館長 陶磁器 印台と紐の獅子は一体で焼いた 唐代宋代僅かながら特長が見れる E京都藤井有●館藤井善三郎館長 陶磁器 素晴らしいを;連呼 F富山県語石会(愛石)・敦賀会長 自然石では無い 30年の盆石収集で見た事が無い Gその他宗久庵村中氏・陶磁器研究家中村氏・他幾人ものプロの専門家が陶磁器 と判断いたしました |
また初版の「寶」解明の大本、大脈に、枝葉な質問は戴いても未だ誰一人本格的反論を
唱えた先生はおいでません
むしろ、身に余るお言葉を賜っております
この「寶」の降臨は中国研究に身を置かれる諸先生方全ての歴史的問題であり、確認検証
は責務であると考えるのです
取り分け道教研究に身を置かれる諸先生各位には、避けては通れぬ太極「寶」です
本書は諸先生各位に問いかける公開質問状でもあります
「勅令」の矢文、諸先生各位に謹んでお届けする次第です
平成19年3月17日
追記
最終章の前に、この奇跡の陶磁器、太極「寶」解明を終え、現在感じている事を、
ノーベル生理・医学賞受賞のアレキシス・カレル博士が著書「人間この未知なる
もの」でものの見事に指摘しているので、紹介致しておきます
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第2章「人間の科学」抜粋
★分析は総合して、はじめて大きな力をもつ 今日の科学の仕事に携わっている人は多いが、真の科学者は殆どいないのである この奇妙な状態は、高い知的業績をあげられる人が少ないから生じたのではない 総合するのには、発見と同じように、並外れた知力と生理的忍耐力が必要である 広くて強靭な精神は、正確で狭い精神より遥かに稀なのである 立派な科学者、立派な物理学者、立派な生理学者、立派な社会学者になるのは それに反して、いくつかの異なった分野の科学知識を身につけ、それを使いこ しかし、いることはいるのである 一般的に言えば、取るに足らない細部を、長い年月をかけて研究する科学者が あまり重要でない独創的な仕事が、その科学全体について精通するより、価値が 大學の総長や、その顧問たちは、総合力が分析力と同じに必要であることに気が |
●注、上記赤色の「科学」を「中国研究」に置き換えられたし
まさにその通りなのである
拙著『寶』本は、中国文明4000年の神秘・太極宇宙を具現した、未曾有の神噐「寶」
の解明でありました
神噐・太極「寶」解明には以下を総合・大観しなければならなかった
★道教方術 ★方位と風水 ★道教絵画 ★漢詩の世界 ★陶磁器の科学 ★陶磁器審美の世界 ★皇帝文化 ★獅子文化 ★渡来文化 ★漢字学 ★漢数術 ★篆刻の世界 ★中国民俗学 ★中国神話伝説 ★易 ★陰陽思想 ★五行思想 ★中国考古学 ★漢宇宙と現代宇宙理論 ★中国史通観 |
全くの門外漢です・・・以上のため約10年4万5000時間を費やしました
果てしない旅路でした