第七章(三) 『唐白磁・窯場の推理@』
重ねてこの「寶」改定本は、世に「寶」を送り出すため書き直した本です
窯場の推理まで書かなくても世紀の発見です。
ここまでだけでも、唐代史、道教史、漢字学、その他漢文化の数々の定説を覆して来まし
た
陶磁史も唐三彩に代表される陶器から磁器への歴史的移行の原因も明らかに致しました
第五章(五)で記した窯場はどこか??????????????!
逡巡したのですが、それでも歴史的「寶」の発見に鑑み、唐白磁の窯場の謎を解き明かす
一つの方法論として大胆に提言したく、この項を設けました
“端渓の硯とともに天下に貴賎無く用いられた”と言う唐白磁です
恐らく中国全土いたる処から、唐白磁の陶片が出土するのでしょう
世界の陶磁研究者の努力にも関わらず未だ窯跡が発見できぬとの事です
その事は第四章(三)「明器の請願制」の項でもお伝えした通りです
中国にも台湾にも一度も旅した事の無い私です
この様な事を書くこと自体、とんでも無い話です
知識より体で得た体験を最も重視してきた私です
中国国土の広大な広さも何も知りません
平成承禎の友人M氏が骨董店で掘り出して来た中国全土の古い地図を広げ、占易と風水、
占星術、透視の術、念力、私のあらゆる超魔術で喝破する・・・?????
それはさておき窯場推論の道筋を、大胆かつ奇想天外に展開してみる事に決しました
さてこの獅子の「白澤」の造形の一つ一つに古来の伝説、また道教宇宙の道理が完璧に造
詣されてありました
今一度、その道理を復習いたしておきます
@獅子「白澤」の歯は5本
A背中の鱗は9枚
B腹の鱗は6枚
C尾は「駟」馬の尾
E頭蓋骨は崑崙山
F耳下の角は女神西王母
G顔は龍顔
H黒色の目の焼付けは北
I太い足は、天を支える四柱
Jその他
造形全てに道理がありました
また印台側面の「嵌入」は雷神、雲には「風神」「雨師」が明確な創意で描かれてありまし
た
側面と印面の色「天」「地」「人」すべて天の道理が焼成してありました
さらに印面「九文字」にはそれらを上回る想像もつかない「道教」と「皇帝」そして「易」
と「陰陽五行」の“天の道理”が“完璧”に秘めてありました
神噐「寶」誕生の地の選定にも当然、天の道理に叶う地でなくてはなりません
唐朝の宗廟に祀る神噐「寶」です
神噐誕生の地は、即ち唐白磁の窯場です
また神噐「寶」の地には当然、「寶」降臨の地として壮大な神殿を建てた筈です
神噐誕生の地の選定は天の道理に叶う地でなくてはなりません
天意に叶わなければ焼成は永遠に不可能となります
重ねて獅子「白澤」の造詣にも、焼き物全体の色その他の「仕上がり」そして「印面の文
字」にも全て明確な天の道理が秘められてありました
重ねて神噐「寶」誕生の地は、唐白磁の窯場です
通常世界の窯場の条件は焼成に適した陶土の採掘地が常識です
しかし神噐焼成の地は白磁の陶土の採掘地では無いと考えました
絶対の命令、玄宗皇帝の勅令です
利便や経済性など全く度外視です
ですから第四章(二)「唐白磁からの検証と照合」でお話した通り、世界の陶磁研究者の努
力にも関わらず発見できないのです
従来の窯跡探索方法では永遠に無理でしょう
専門家の陥る落とし穴です
何かの拍子に窯跡が発見されるとしても、現状では陶磁器研究者のスペシャリストであればある
ほど唐白磁の窯場から遠ざかる筈です
第四章(三)「明器の請願制」でお話した通り、中国全土から陶工達が続々焼成の地に集結
されました、
開元元年、X地点の山麓ふもとに、何万人もの町が忽然と現れたのです
唐白磁焼成の地は、星に占い、天の道理に叶う地の筈です、
遂に開元元年、玄宗皇帝の勅令が発せられたのです
平成19年3月9日