『東方学会』
池田温会長殿
財團法人
東方學會
財団法人東方学会は、1947年(昭和22年)6月外務省所管のもとに民間の純学術団体として、
1)わが国東方学研究の発達を図り、2)その学術的成果をもって東方諸国の文化の進展に貢献
するとともに、3)進んで世界学界との連絡・提携を促進し、広く国際文化の交流に寄与することを
目的として設立された。
東方学会は、上記の事業目的を円滑に遂行するため、戦後わが国東方学界の再編と会員推薦制
による事業活動の基盤の形成に努め、さらに自主的な財政基盤を確立するとともに組織の機能的
な拡充を図ってきたが、創立以来五十有余年を経た今日、全国の大学・研究機関・学会等に所属
する有力研究者1560余名を会員に擁し、●東方諸国の歴史・社会・経済・民族・民俗・思想・哲
学・宗教・文学・言語・芸術・考古等にわたる研究領域を包括するとともに、海外における東方研究
に対応するため日本研究の諸分野も含め、名実共にわが国における唯一のアジア研究の総合学
会に成長した。現在東方学会は、事業を出版、国際交流、会員関係および図書室整備の四部門
に分って多角的な活動を行っている。
東方学会HPより
前略
先月、2月9日付けの当方の申し入れに、3月3日付けの拝復を賜り恐縮致しております
しかしながら返書の内容はあくまで会長の個人的な感想でありました
私として、上記に掲げた外務省所管のもと崇高な理念で設立された貴学会に公式の調査、
研究と総合的判定を申し入れたものです
多忙を極める公職にありながら新旧「寶」の拙著に目を通して戴き、誠に恐悦しごくでは
御座いますが、御返書は私の申し入れに対し応える内容ではありませんでした
3月3日、即日、会長の個人的感想ではなく、あらためて貴学会としての公式(正式)の
総合判定を賜りたい旨の書状を速達で御送りいたしました
勿論異論反論も含めてで、御座います
早速お送りした貴学会への拝復状、会長の折角のアドバイスその他を傷つける箇所があっ
たとしたら、申し訳なく、現時点この書状を公式申し入れ書とするべく再度訴状を認めま
した
さて先月2月10日付けで、草柳大蔵先生他雲上人の拝復の各玉稿を同封し訴状と合わせ
て御送りさせて戴きました
また2月20付けの訴状には「日本道教学会」への当方の公開申し入れ書と、事務方の紙
切れ同然の返書もご確認戴きました
その状況を踏まえ、貴学会の総合判断をお願い申し上げました
貴学会は戸川理事長以下、16名の理事がおいでます
理事会の中に「日本中国学会」の池田会長もお名前を連ねておいでます
「日本中国学会」には貴学会より一足早く、昨年11月1日より、既に4度申し入れ致し
ておりますが、未だご返事が届いておりません
「寶」の調査、解明と執筆、そして博物館関係者、関係学会その他に足掛け17年、5万
時間以上を確実に消費いたしました
家業再建と私事のため、途中5年程は中断を余儀なくされましたが、17年間平均睡眠時
間は4時間を切っております
諸先生方、関係機関、各界各位に差し出したこのような書状は、200通以上です
あらゆる面で地方との格差が叫ばれており、家業の業界は氷河期と囁かれる程です
寒風吹きすさぶ断崖絶壁に立たされている私が、現状のままで足踏みできないことは明ら
かであります
それは置くとして、約2000の貴学会員のみならず、東方諸国に陶磁器研究者また歴史
研究者がおいでます
漢文化の歴史を根底から覆す世界遺産とも云うべき「寶」の存在を知らず、空しい研究書
が続々刊行されております。
繰り返すようでありますが、研究書は学問に身を置かれる各位の“命”「宝」と存知ます。
学会の崇高な事業目的に照らしても、応答は緊急を要する事は明らかであります
私ごとき市井の門外漢はよいとしても、故草柳先生はじめ深い理解と御支持を賜る雲上の
各位を黙殺した「日本道教学会」の仕儀は、私に取って蜃気楼であります
史実真理は何人もそれを押しとどめる事が出来ない事は歴史が証明しております
いずれ歴史が彼らを裁くでしょう
以上、歴史を覆す世紀の「寶」に鑑み、書状は配達証明また内容証明付きとなる事をお許
しください
また、東方諸国の多くの研究者に「寶」の置かれた状況をリアルタイムでお知らせする歴
史的責務があります。インターネットでこれらの書状を刻々発信する事もご了解願います
私に私心はありません
しかるべき場を与え、御要請がありましたら、何時でも「寶」をご披露する所存です
多忙な重責とは存じますが、歴史的「寶」に鑑み3月末日まで、理事会に諮り兼務理事で
『日本中国学会』池田会長とも打ち合わせの上、応答を賜れば幸いです
「東方学会」の歴史的ご沙汰を“一刻千秋”の思いでお待ち申しております
季節の変わり目です。
会長の一入のご自愛を切にお祈り申しております 不乙