東洋陶磁学会
常任委員長竹内順一殿
冠省 はじめに、身のほども弁えぬ不作法者で、 さて、竹内常任委員長のお耳には、貴学会常 伊藤常任委員長その他、多方面から、拙者が に達していると存じます。
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主任文化財調査官 齋藤 孝正氏に託けた書状!! |
陶磁器蒐集が高じ、「寶」と運命的に出会い、門外漢がはからずも迷い込んだ中国40
00年の漢大宇宙であります。
早速本題に入らせて戴きます。
貴学会へは平成20年2月8日に、同封写真の獅子陶印「寶」を常任委員会でお取り上
げ願いたく、前伊藤常任委員長に書状を差し上げました。
その伊藤先生から常任委員会に諮るべく、早速の返書が数日後、私のもとに届きました
が、同年8月20日貴学会より、ご存知の通り、取り上げぬ旨の、正式文書が届けられ
ました。
同封の通り、常任委員会の結論との事でありました。
委員会の結果に対し、当惑された伊藤常任委員長は、学会常任委員長そして大阪市立美
術館館長としてでは無く、あくまで一個人の立場と断って、日を選び「寶」を拝見戴き
ました。
日時は同年9月19日で、場所は大阪市立美術館応接室、同席は同女性学芸員と当方ア
シスタントの四人でした。
拝見の後、伊藤先生から二問の問題点をご指摘戴きました。
二問の質問の内の一問は、私の「寶」本を詳細に目を通した上での、流石に鋭い質問で
ありましが、その場で即答申し上げました。
残りの一問の唐白磁の窯場が刑洲窯で決着済みとのお話は、長谷部楽爾先生の研究から
は先生の誤謬であります。
伊藤先生からの貴重なご質問二問に、後日、あらためて裏付け史料を添付し明快にお答
えしております。
伊藤郁太郎先生には多忙なお時間を割き、誠実かつ真摯に対応戴きました。
さて過去に一度は学会から断られた経緯もあり、貴学会の常任委員会に席を置かれる文
化庁斉藤主任調査官を通して、再度申し入れさせて戴きます。
前回の貴学会からの不受理との一片の書状に、当方は全く同意しておりません。
さて、「東洋陶磁学会」の設立趣意は以下であります。
世界の愛好家・研究者との交流を深めながら、調査・研究のいっそうの拡大と成長をはかり、ひい ては日本における学術・文化の向上発展に寄与することをめざして、1973年7月、この会が設立さ れました。 |
門外漢が解明発掘いたしました、神噐・太極「寶」は、世界の陶磁史上、未曾有の陶磁
器で、世界遺産とも云うべき至宝と、確信致しております。
過去、歴史部門は50名におよぶ諸先生を踏破し、その上で約3000名の諸先生が参
集すると勘案する「日本道教学会」「東方学会」「日本中国学会」「日中関係学会」その他
の学会も踏破して参りました。
最終章とする文化庁と貴学会の門前まで足掛け9年、果てしない道を行軍してきたのは、
ひとえに世界遺産と確信する未曾有の神噐・太極「寶」が為であります。
この歴史的「寶」に鑑みても、また貴学会の崇高な設立趣意に照らしても、神噐・太極
「寶」の問題点に対し具体的指摘も無い、前回のような一片の紙切れでの拒否はありえ
ないと存じます。
苦節17年です。
国内の公的機関2ケ所5名が99、99%陶磁器と判定した獅子陶印を中国政府が動き、
故宮博物院が自然石と鑑定(同封の通り)した、神噐「寶」です。
中国故宮博物院(写真判定)と日本国内の判定(現物判定)は真っ向反対の判定です。
「東洋陶磁学会」の威信をかけて、陶磁器か否か科学的検証と、時代鑑定を要請する次
第であります。
併せて、貴学会名誉顧問、長谷部楽爾先生が訴えておられます、世界の陶磁研究者の謎
であり、私が確信的に推測する唐白磁の窯場「龍興」の調査を要請するものであります。
ここに到って、神噐「寶」の真偽・是非は「東洋陶磁学会」の存在理由そのものが問わ
れていると存じます。
最早前回のような回答回避、審議拒否は有り得ないと存じます。
御要請があれば、獅子陶印「寶」持参の上、何時如何なる場所へも、推参するつもりで
ありますが、この世紀の「寶」に相応しき“場”を願う次第であります。
重複を避け、貴学会常任委員である文化庁斉藤孝正主任調査官に宛てた書状を同封いた
しておきます。
各書状をお目通し戴き文化庁斉藤主任調査官と協議の上、貴学会の正式回答をお待ち申
しております。
尚、「行政刷新会議」の対応等々、諸事多忙とは存じますが、回答期限は、勝手ながら、
文化庁斉主任藤調査官に申し入れた日と同日の来月6月20日とさせて戴きます。
全ての次第は末尾記載のHPアドレスに掲載し、日本はおろか世界に向けて発信してお
ります。
以上、未熟者の不調法の段々世紀の「寶」解明発掘に鑑み平に平にご容赦願います。
不乙
平成22年5月16日
★ HPアドレス
★ 前回の常任委員会からの公式返書
★伊藤孝正主任調査官宛ての書状二通
★中国故宮博物院の鑑定書状